アーユルヴェーダの用語・読みものを一語ずつ引けるオンライン辞典
ハーブ・生薬

アシュワガンダ

Ashwagandha / अश्वगंधा

Definition

滋養強壮やストレスケアの目的で伝統的に用いられてきた、アーユルヴェーダを代表するハーブ(ラサーヤナ)。

この項目のポイント

  • アシュワガンダはナス科の植物で、根が若返り・滋養(ラサーヤナ)に用いられる代表的ハーブ
  • 温める性質をもち、ヴァータとカパを整えると伝統的に考えられてきた
  • 根の粉をミルクで煮て摂る方法が古くから知られ、現在はサプリメントとしても流通している

アシュワガンダとは

アシュワガンダ(Ashwagandha)とは、ナス科の植物 *Withania somnifera* の根を用いる、アーユルヴェーダで最もよく知られたハーブの一つです。

若さと活力を養う若返り法(ラサーヤナ)の代表格とされてきました。

休んでいるはずなのに疲れが抜けない。

夜になっても頭だけが冴えて、なかなか体がゆるまない。

そんな時期に、アシュワガンダという名前が気になって調べた方も多いはずです。

その関心の向け方は、古典の考え方とよく重なっています。

名前に込められた二つの意味

サンスクリット語のアシュワは馬、ガンダは匂いを意味します。

一つ目の意味は文字どおりで、生の根が馬を思わせる独特の匂いをもつことから来ているとされます。

二つ目は、摂る人に馬のような力強さを与える植物、という解釈です。

学名の *somnifera* はラテン語で「眠りをもたらす」という意味をもち、西洋の植物学者もこの植物を休息と結びつけて名づけたことがわかります。

英語ではインディアンジンセン(インドの人参)やウィンターチェリーとも呼ばれます。

後者は、袋状のがくに包まれた小さな赤い実をつける姿に由来する呼び名です。

古典での分類

チャラカ・サンヒターでは、体に力をつける薬草をまとめたグループの中に、アシュワガンダの名前が見られます。

古典が重んじたのは、即効性のある刺激ではなく、時間をかけて体の土台を養うことでした。

アシュワガンダが滋養の文脈で語られるのは、そのためです。

性質とドーシャ

アーユルヴェーダの見方では、アシュワガンダは苦味と渋味をもち、体を温める性質(ヴィーリヤが温)に分類されます。

消化後の作用(ヴィパーカ)は甘味とされ、ここに滋養のハーブとしての性格が表れていると考えられてきました。

冷えて乾きやすいヴァータと、重く停滞しやすいカパを整えるとされる一方、温める性質から、熱をもちやすいピッタの人は量や組み合わせに配慮すると説明されます。

ミルクと合わせる伝統

伝統的によく知られているのは、根の粉を温めたミルク(ドゥグダ)で煮出して夜に摂る方法です。

ミルクやギーは、それ自体が滋養の食べ物とされ、アシュワガンダの性格と相性のよい組み合わせとして扱われてきました。

ゆっくり休むためのニドラー(睡眠)の養生と並べて語られることが多いのも、この飲み方のイメージによるものです。

心を落ち着ける系統のハーブとしては、トゥルシーやブラーミと並べて紹介されることもあります。

取り入れる前に

近年は成分や働きについての研究が進み、日本でもサプリメントとして流通しています。

量や摂り方は製品ごとに違うため、表示に従うことが前提です。

妊娠中・授乳中の方、持病がある方、薬を飲んでいる方は、使う前に専門家へ相談することがすすめられます。

本項目は伝統的な考え方および一般的な情報の紹介であり、特定の効果・効能を保証したり、医学的な診断・治療を目的とするものではありません。

FAQよくある質問

アシュワガンダはどんな味・形で使われますか?

根を乾燥させて粉末にしたものが一般的で、ミルクや白湯に混ぜて摂る方法が伝統的に知られています。粉そのものは土っぽく、ほろ苦い風味です。近年はカプセルなどのサプリメントとしても流通しています。

アシュワガンダは朝と夜のどちらに摂るものですか?

伝統的には、温めたミルクと一緒に夜に摂る方法がよく知られています。ただし摂るタイミングや量は製品によって設計が異なるため、手元の製品の表示に従うのが基本です。

アシュワガンダを避けたほうがよいのはどんな人ですか?

妊娠中・授乳中の方、持病がある方、薬を飲んでいる方は、自己判断で使わず専門家に相談してください。ナス科の植物なので、ナス科の食べ物で体調を崩しやすい方も慎重に考えたいところです。