アーユルヴェーダの用語・読みものを一語ずつ引けるオンライン辞典
施術・トリートメント

レーパ

Lepa / लेप

Definition

ハーブの粉を水や乳などで練って肌に塗る、パックや湿布のような処置。熱には冷ますもの、乾きには潤すものを選んで用いられてきた。

この項目のポイント

  • レーパはハーブの粉を練って肌に塗る、パックや湿布に近いアーユルヴェーダの外用の処置
  • 塗る厚さによってプラレーパ、プラデーハ、アーレーパと名前が変わる
  • 毛の流れに逆らう向きに塗り、乾ききる前に落とすのが伝統的な作法とされる
  • 熱には白檀などの冷ますもの、乾きには乳や油で練ったものと、状態に合わせて素材を選ぶ

熱を持った肌に何かのせたくなる

日差しを浴びたあとの肌や、ほてって赤くなった頬。

そんなとき、ひんやりしたものをそっとのせたくなります。

乾いてかさつく場所には、しっとりしたものを塗りたくなる。

この感覚を、そのまま手当ての形にしたのがレーパです。

レーパとは

レーパ(Lepa)とは、ハーブの粉を水やローズウォーター、乳などで練り、肌に塗る処置です。

サンスクリット語で塗るものを意味し、パックや湿布に近い形です。

アーユルヴェーダでは、体の外側から行う手当ての一つとして古くから用いられてきました。

厚さで変わる3つの形

スシュルタ・サンヒターには、塗る厚さによって名前の違うレーパが記されています。

名前厚さ伝統的な位置づけ
プラレーパ薄く塗る冷ます方向
プラデーハ厚く塗る冷ますものも温めるものもある
アーレーパその中間目的に応じて

同じ粉でも、どのくらいの厚さで塗るかで向かう先が変わる、という考え方です。

塗り方の作法

古典では、塗り方についても細かな作法が伝えられています。

毛の流れに逆らう向きに塗るのが基本とされます。

そして、乾ききる前に落とすことが大切とされてきました。

乾いたレーパは肌を引っぱり、かえって負担になると考えられているからです。

ドーシャと素材の選び方

熱を持った部位には冷ます性質のものを、乾いた部位には潤す性質のものを塗る。

レーパの素材選びは、この方向から考えられます。

気になる状態方向素材の例
ピッタの熱、ほてり冷ます白檀、ローズ
ヴァータの乾き潤す乳や油で練ったもの
カパの重さ、むくみ温めて軽くするターメリックなど温める性質のもの

肌の色つやの文脈では、マンジシュタやニームの名前もよく挙がります。

暮らしの中のレーパ

レーパは、施術の場だけのものではありません。

顔に塗るものはムカレーパと呼ばれ、顔のオイルマッサージ(ムカアビヤンガ)と並ぶ顔の手当てとして知られています。

インドでは、結婚式の前に新郎新婦へターメリックを練ったものを塗るハルディという習わしもあります。

似た手技に、乾いた粉で体をこするウドヴァルタナがあります。

ウドヴァルタナがこすって軽くする手技なら、レーパは塗ってしばらく置く手当てです。

気をつける線

植物の粉でも、肌に合わないことがあります。

はじめは狭い範囲で試すのが安心です。

ターメリックは肌や布を黄色く染めやすい素材です。

肌の炎症や傷がある場合は自己判断で塗らず、皮膚科など医療機関に相談してください。

本項目は伝統的な考え方の紹介であり、医学的な診断・治療を目的とするものではありません。

FAQよくある質問

レーパとは何ですか?

ハーブの粉を水やその他の液体で練り、肌に塗る処置です。パックや湿布に近い形です。

どんな考え方で使い分けますか?

熱を持った部位には冷ます性質のものを、乾いた部位には潤す性質のものを塗るという方向で用いられます。

よく使われる素材は何ですか?

白檀やターメリックがよく使われます。

レーパは乾くまで置いたほうがよいのですか?

古典では、乾ききる前に落とすことが大切とされてきました。乾いたレーパは肌を引っぱり、かえって負担になると考えられているためです。