ヨガ・瞑想・呼吸呼吸法ガイド|4つの技法の使い分けと始め方
アーユルヴェーダとヨガで用いられる呼吸法を、目的別に4つ紹介します。ナーディショーダナ、ウジャイ、ブラーマリー、シータリーのやり方と、体質・季節に合わせた選び方…
Ujjāyī / उज्जायी
Definition
のどを細めて音を立てながら行う呼吸法。動きに合わせて用いられることが多い。
この項目のポイント
ヨガのクラスで、まわりから静かな波のような息の音が聞こえてくる。
その音に合わせていると、自分の呼吸まで整ってくる。
あの感覚には、ちゃんと名前と理由があります。
のどで音を作り、その音を道しるべにする呼吸法が、ウジャイです。
ウジャイ(Ujjāyī)は、のどの奥を軽く細めて、波のような音を立てながら行う呼吸法です。
口は閉じたまま、鼻から吸って鼻から吐きます。
名前は、勝利を得る、打ち勝つという意味の言葉に由来し、勝利の呼吸と訳されます。
音の印象から、海の呼吸と呼ばれることもあります。
ハタヨーガの古典『ハタ・ヨーガ・プラディーピカー』では、ウジャイは息を保つ技法(クンバカ)の一つに数えられています。
そこでは、のどの痰を払い、体の火を高める文脈で語られています。
座って行い、吸ったあとに息を保つ形が古典の基本です。
一方、現代のヨガでは、アーサナの練習中に、動きと呼吸を合わせるための呼吸として広く使われています。
息を止めず、吸う息と吐く息を同じ長さで続ける形が一般的です。
同じ名前でも、座って行う技法と、動きの中の呼吸という2つの顔があります。
音があることで、呼吸の長さが一定になりやすいとされます。
吸う音と吐く音が同じ長さで続いているか、耳で確かめられるからです。
意識がよそへそれても、音が聞こえることで呼吸に戻ってきやすくなります。
動きながらでも呼吸を見失わない工夫として、受け継がれてきた技法といえます。
最初は口を開けて、はーっと鏡を曇らせるように吐くと、のどの細め方がつかみやすいとされます。
慣れたら口を閉じ、同じのどの形のまま鼻で行います。
ウジャイは、温める方向に働くとされます。
冷えや落ち着かなさのあるヴァータの状態には向くとされてきました。
反対に、熱がこもりやすいピッタの状態や暑い時期には、長く続けないという調整がされます。
その場合は、冷ます方向のシータリーが対になる技法として選ばれます。
左右の釣り合いを取るナーディショーダナと組み合わせ、最後を静かな呼吸で終える組み立てもよく見られます。
のどを強く締めすぎないことが、いちばん大切です。
息苦しさや頭の重さ、めまいを感じたら、すぐに普段の呼吸に戻してください。
息を保つ古典の形は、独学で長くせず、指導者のもとで学ぶのがよいとされます。
風邪でのどを痛めている日や、体調がすぐれない日は無理をしないでください。
持病がある方は、始める前に専門家に相談してください。
本項目は伝統的な考え方の紹介であり、医学的な診断・治療を目的とするものではありません。
ウジャイとは何ですか?
のどを軽く細めて、波のような音を立てながら鼻で行う呼吸法です。勝利の呼吸とも訳されます。
音はどのくらいの大きさで出しますか?
自分と、すぐ隣の人にかすかに聞こえる程度が目安とされます。大きな音を出そうとするとのどに力が入り、呼吸が苦しくなります。音は目印で、目的ではありません。
夏や暑い日にも行ってよいですか?
温める方向に働くとされるため、熱がこもりやすい日や体質の方は、短めにするか冷ます方向のシータリーと組み合わせる調整がされます。のぼせや息苦しさを感じたら普段の呼吸に戻します。