プラーナーヤーマは、生命エネルギーであるプラーナを扱う技法です。

八支則では4番目に位置します。

技法はいくつもありますが、温める方向と冷ます方向という軸で見ると選びやすくなります。

4つの使い分け

技法方向向くとされる状態
ナーディショーダナ中立・整える落ち着かない、眠りが浅い
ウジャイ温める冷え、動きと呼吸を合わせたいとき
ブラーマリー落ち着かせる考えごとが止まらない、寝る前
シータリー冷ますほてり、いらだち、夏

1. ナーディショーダナ(片鼻呼吸)

左右の鼻を交互に使う方法です。

ナーディ(エネルギーの経路)を整えるという意味の名を持ちます。

  1. 右手の親指で右の鼻を閉じ、左から吸う
  2. 薬指で左を閉じ、親指を離して右から吐く
  3. そのまま右から吸う
  4. 親指で右を閉じ、左から吐く

これで1周です。

5周ほどから始めます。

もっとも穏やかで、ヴァータの乱れに向くとされます。

片鼻呼吸を始めるときのめやす
最初5周ほどから始める
向く人ヴァータが乱れて落ち着かないとき
やめどき呼吸が乱れたらそこでやめる

2. ウジャイ

のどを軽く細めて、波のような音を立てながら呼吸します。

アーサナの練習中に、動きと呼吸を合わせるために用いられることが多い技法です。

温める方向に働くとされるため、熱がこもっているときは長く続けません。

ウジャイが合うときと控えるとき
合う
  • 冷えがあるとき
  • アーサナで動きと呼吸を合わせる
控える
  • 熱がこもっているとき
  • 長く続けない

3. ブラーマリー

耳を軽く塞ぎ、蜂の羽音のような低い音を出しながら息を吐きます。

音の振動と長い呼気が、心を落ち着かせるとされます。

寝る前に向く技法で、眠りを整える文脈でよく紹介されます。

4. シータリー

舌を筒状に丸め、そこから吸って鼻から吐きます。

体を冷ます方向に働くとされ、ピッタが増えているときや夏に向きます。

舌を丸められない場合は、歯のすきまから吸う方法があります。

ブラーマリーとシータリーの使いどころ
ブラーマリー
  • 羽音のような低い音で吐く
  • 心を落ち着かせる、寝る前
シータリー
  • 丸めた舌から吸う
  • 体を冷ます、夏やピッタ

共通の原則

  • 空腹時に行う:食後すぐは避ける
  • 数を追わない:呼吸が乱れたらそこでやめる
  • 座って行う:背骨を無理なく立てられる姿勢で
  • 短くても毎日:3分でも続けるほうが効くとされる

刺激の強いカパーラバーティは浄化法に分類され、指導者のもとで学ぶことが勧められる技法です。

自分で続ける範囲と指導者に学ぶ範囲
毎日3分でも続ける
4つの技法空腹時に座って行う
浄化法カパーラバーティは指導者のもとで

体質と季節で選ぶ

  • ヴァータ:ナーディショーダナ、ブラーマリー。ゆっくり長く
  • ピッタ:シータリー。熱を上げない
  • カパ:ウジャイ、朝の活性化する呼吸

季節では、夏はシータリー、冬はウジャイ、というように選びます。

季節で選ぶ呼吸法
夏
  • シータリー
  • 冷ます方向
冬
  • ウジャイ
  • 温める方向

本記事はアーユルヴェーダという伝統医学の考え方を知識として紹介するものであり、病気の診断・治療・予防を目的としたものではありません。体調に不安がある方、治療中の方は、必ず医師などの専門家にご相談ください。