美肌のための手当ては、どうしても外側の話になります。

化粧品を変える、パックをする、レーザーを当てる。

アーユルヴェーダは、その手前に置くものがあると考えます。

肌に出ているのは肌だけの問題ではない、という見方です。

肌は何の反映とされるか

この体系では、食べたものが順番に体の材料へ変わっていくと考えます。

その流れの早い段階にあるのが血で、肌はそれを映す場所とされてきました。

だから肌の不調を見たとき、まず血の状態を、その手前で消化の状態を見ます。

肌はさかのぼって見る
1. 消化食べたものが体の材料へ変わり始める
2. 血その流れの早い段階にあるもの
3. 肌血の状態を映す場所

表面だけ整えても戻るのは、材料のほうが変わっていないからという説明になります。

血をどう捉えているかは 血のめぐりを整えるという発想 にまとめています。

出方で見立てが分かれる

同じ肌の不調でも、どう出ているかで手当てが変わります。

出方増えているとされるもの向く方向
赤み、吹き出もの、ほてり熱冷ます側。辛いもの、酒、日中の熱を控える
乾き、かさつき、細かいしわ乾きと冷え油分と温かさ。眠る時間を揃える
べたつき、毛穴、重い感じ重さと粘り苦味と渋味。体を動かす、甘いものを控える

自分がどれに当たるかは、肌より先に、食欲と眠りと便の様子を見ると分かりやすくなります。

体質の呼び名については ドーシャとは で説明しています。

色つやの文脈で使われてきたもの

肌の色つやを整えるとされる素材には、古典の中でひとまとまりの扱いがあります。

手に入りやすいものを並べます。

素材伝統的な位置づけ使い方
ターメリック色つやの文脈で最もよく挙がる料理に少量。ペーストで塗る使い方もある
サフラン少量で色つやに使われてきた温めた牛乳にひとつまみ
マンジシュタ血を整える文脈の定番続けて摂る形で
アムラ酸味のある果実。若返りの代表格粉や果汁で
白檀熱を冷ます側。塗る用途が中心粉を水で溶いて
ローズ熱と気持ちの高ぶりの両方に水やお茶に
ニーム苦味が強い。べたつく肌の文脈で少量から

上にあるものほど効く、という並びではありません。

赤みが出ているのか、乾いているのかで、選ぶものが変わります。

色つやの素材、使い方は3通り
色つやの文脈の素材
料理にターメリックを少量
飲むサフランを牛乳に、ローズを水やお茶に
塗る白檀の粉を水で溶いて

塗るより先に見るところ

古典の順番では、塗る手当ては内側の後に来ます。

先に見るのは3つです。

消化。食後に重くならず、翌朝の舌がきれいかどうか。

便。毎朝出ているか、においが強すぎないか。

眠り。同じ時間に寝て、朝すっきり起きられるか。

この3つが崩れたままだと、塗る側で足したものも長続きしないと考えます。

逆に言えば、ここが整うと肌の話は半分終わっている、という組み立てです。

塗る前に整える3つの土台
肌の手前
消化食後に重くならないか
便毎朝出ているか
眠り朝すっきり起きられるか

朝の習慣は 白湯・舌磨き・オイルプリング にまとめています。

塗る側でできること

内側を整えたうえでなら、塗る手当ては昔から使われてきました。

乾きには ごま油で体をさする 方法があります。

熱がこもって赤みが出ているときは、ごま油ではなく冷ます側の素材を選びます。

顔に使う場合は、量も濃さも控えめにするのが伝統的な扱いです。

まとめ

肌に出ているものを、肌だけで解こうとしない。

これがアーユルヴェーダの立ち位置です。

赤みか、乾きか、べたつきか。

出方を分けて、消化と便と眠りから先に手をつけてください。

塗るのはそのあとでも遅くありません。

肌を内側から整える順番
1. 出方を分ける赤みか、乾きか、べたつきか
2. 内側を整える消化と便と眠りから手をつける
3. 塗る顔には量も濃さも控えめに

本記事はアーユルヴェーダの伝統的な考え方を知識として紹介するものであり、特定の食品や素材の効果効能を示すものでも、病気の診断・治療・予防を目的としたものでもありません。肌に症状がある方、持病のある方、妊娠中の方は、必ず医師などの専門家にご相談ください。