ヴァータは風と空の元素から成り、軽い・冷たい・乾いた・粗い・動くという性質を持ちます。

3つのドーシャの中でもっとも乱れやすく、他の2つを動かす力も持つため、アーユルヴェーダではまずヴァータを見るとされます。

ヴァータを形づくる5つの性質
ヴァータ(風と空)
軽い
冷たい
乾いた
粗い
動く

もっとも乱れやすく、他の2つも動かすとされる

乱れているときのサイン

体と心の両方に、乾きと不安定さとして現れます。

出やすい場所現れ方
体冷え、肌や髪の乾燥、便通の乱れ、張り、こわばり
睡眠寝つきにくい、途中で目が覚める、眠りが浅い
心落ち着かない、考えごとが止まらない、不安になりやすい
消化食欲にムラがある、ガスがたまりやすい

これらはヴィクリティ、つまり今の状態です。

生まれ持った体質そのものとは分けて見ます。

今の状態と生まれ持った体質は別
ヴィクリティ
  • 今の状態
  • 乾きや不安定さのサインで見る
生まれ持った体質
  • その人の土台
  • サインとは分けて考える

立て直しの3本柱

ヴァータを立て直す3本柱
ヴァータの立て直し
規則食事と就寝の時間を一定に
温と油温かく潤う性質を足す
オイルアビヤンガがもっとも向く

1. 規則正しさ

ヴァータは動く性質なので、生活が不規則だとそのまま乱れます。食事と就寝の時間を一定にすることが、どんな食材選びより効きます。

詳しい1日の組み立てはディナチャリヤ完全ガイドにまとめています。

2. 温かさと油分

冷たく乾いた性質には、反対の温かく潤う性質を足します。

  • 温かいスープや煮込み、炊いた米、根菜
  • ギーやごま油などの良質な油
  • 生野菜のサラダ、冷たい飲み物、乾いたスナックは控えめに
  • 味は甘味・酸味・塩味を中心に

食欲が落ちている日は、量を減らしてキチャリのような消化しやすいものを選びます。

3. オイルケア

アビヤンガ(オイルマッサージ)は、ヴァータにもっとも向くケアとされます。

全身が難しければ、耳・足裏・頭皮の3か所だけでも構いません。

全身が無理な日の3か所
部分のオイルケア
耳
足裏
頭皮

夜は足裏に塗って靴下を履くと眠りの助けになるとされる

夜、足裏にオイルを塗って靴下を履くと、眠りの助けになるとされます。

やりすぎないこと

ヴァータが乱れているときは、体を追い込む運動、長時間の移動、断食、強い刺激を避けます。

ランガナ(軽減法)はヴァータには向かないとされ、減らすより足して落ち着かせる方向が基本です。

ヴァータには減らすより足す
向かない
  • 追い込む運動、断食
  • 長時間の移動、強い刺激
  • ランガナ(軽減法)
基本の方向
  • 足して落ち着かせる

季節と時間帯

秋から初冬、そして午後2時から6時と午前2時から6時がヴァータの時間とされます。

この時期・時間帯に不調が出やすければ、ヴァータの傾向と考えて調整します。

ヴァータが強まる季節と時間帯
季節秋から初冬
午後2時から6時
夜明け前午前2時から6時

季節の詳細は季節の養生リトゥチャリヤを参照してください。

今の傾向はドーシャ診断で確認できます。

本記事はアーユルヴェーダという伝統医学の考え方を知識として紹介するものであり、病気の診断・治療・予防を目的としたものではありません。体調に不安がある方、治療中の方は、必ず医師などの専門家にご相談ください。