ブラーミ
Brāhmī / ब्राह्मी
Definition
記憶や集中の文脈で伝統的に用いられてきた、心に働くとされるハーブ。
ブラーミとは
ブラーミ(Brāhmī)とは、記憶や集中、心の落ち着きの文脈で伝統的に用いられてきたハーブです。
アーユルヴェーダでは、心に働くラサーヤナ(若返り・滋養の法)の一つとして扱われてきました。
ただし、ブラーミという名前が指す植物は一つではありません。
この呼び名の重なりを知っておくと、製品のラベルや資料を読むときに迷いにくくなります。
同じ名前で呼ばれる二つの植物
| バコパ・モニエリ | ツボクサ(ゴツコラ) | |
|---|---|---|
| 学名 | *Bacopa monnieri* | *Centella asiatica* |
| 日本での名前 | オトメアゼナ | ツボクサ |
| 姿 | 湿地をはう多肉質の小さな葉 | 丸い扇形の葉が地面に広がる |
| 古典での名前 | ブラーミ | マンドゥーカパルニー |
北インドでブラーミといえば、多くはバコパ・モニエリを指します。
一方、南インドなど地域によっては、ツボクサもブラーミと呼ばれてきました。
日本でバコパの名で出回る園芸の花は、また別の植物です。
迷ったときは、ラベルに書かれた学名を確かめるのがいちばん確実です。
心を養うハーブの系譜
チャラカ・サンヒターには、知性を養うものとしてメーディヤ・ラサーヤナと呼ばれる処方がまとめられています。
そこに挙がるのは、マンドゥーカパルニー(ツボクサ)の汁、ヤシュティマドゥの粉をミルクで摂るもの、グドゥチの汁、シャンカプシュピーのペーストの4つです。
ブラーミと重ねて呼ばれるツボクサが、この系譜の筆頭に並んでいることになります。
アーユルヴェーダでは、心の性質を3つのグナで捉えます。
ブラーミは、澄んだ明晰さを表すサットヴァを高める助けになるとされてきました。
学びの前や瞑想の文脈で名前が挙がりやすいのは、このためです。
名前の由来と性質
ブラーミの名は、創造神ブラフマーや、学びと言葉の女神サラスヴァティーに通じる呼び名とされます。
学びの女神の名を借りるところに、このハーブに託されてきた役割が表れています。
アーユルヴェーダの見方では、苦味と渋味をもち、体を冷ます性質(ヴィーリヤが冷)に分類されます。
熱をもちやすいピッタを落ち着ける方向に働くとされ、頭に熱がこもるような感覚のときのケアの文脈で語られてきました。
温める性質のアシュワガンダとは、心を支えるハーブ同士でも向きが反対です。
暮らしの中での使われ方
粉末をミルクや白湯と合わせて摂る方法のほか、ブラーミを煮出したギーも伝統的な形として知られています。
外用では、ブラーミを煮出したオイルを頭や髪になじませる使い方が親しまれてきました。
全身のオイルマッサージであるアビヤンガの中で、頭に使うオイルとして選ばれることもあります。
妊娠中・授乳中の方、持病がある方、薬を飲んでいる方は、使う前に専門家へ相談することがすすめられます。
本項目は伝統的な考え方および一般的な情報の紹介であり、特定の効果・効能を保証したり、医学的な診断・治療を目的とするものではありません。
FAQよくある質問
ブラーミとゴツコラは同じものですか?
重なる呼び方です。北インドではブラーミといえばバコパ・モニエリを指すことが多く、地域によってはツボクサ(ゴツコラ)もブラーミと呼ばれます。製品を選ぶときは、ラベルの学名でどちらの植物かを確かめると確実です。
ブラーミはどのように取り入れられてきましたか?
粉末をミルクや白湯と合わせて摂るほか、ブラーミを煮出したギーや、頭に使うブラーミオイルとして伝統的に用いられてきました。いずれも量や使い方は製品の表示に従ってください。
ブラーミを使うときの注意点は?
冷ます性質をもつとされるため、冷えやすい方は量や組み合わせに配慮すると説明されます。妊娠中・授乳中の方、持病がある方、薬を飲んでいる方は、使う前に専門家へ相談してください。