アーユルヴェーダの用語・読みものを一語ずつ引けるオンライン辞典
ハーブ・生薬

グッグル

Guggulu / गुग्गुलु

Definition

樹脂から得られる素材で、めぐりと関節の文脈で用いられてきたもの。

グッグルとは

グッグル(Guggulu)とは、学名 *Commiphora wightii*(旧名 *Commiphora mukul*)という低木の幹から採れる樹脂です。

カンラン科に属し、香料として知られるミルラ(没薬)とは同じ属の近縁種にあたります。

アーユルヴェーダでは、単体よりも、ほかのハーブと練り合わせた製剤の土台として使われてきました。

木の傷からにじむ素材

グッグルは、葉や根ではなく、樹皮に傷をつけたところからにじみ出る樹脂を固めたものです。

ガム質と精油を含む樹脂で、香りが強く、ねっとりとした手ざわりを持ちます。

この粘りが、粉末のハーブをまとめて丸薬にするつなぎとしても役立ってきました。

植物の一部を乾かして使う多くのハーブとは、そもそも素材の成り立ちが違います。

古典が記す性質

伝えられている性質は、温める力の強さが目立ちます。

  • ラサ(味)は苦味と辛味が中心とされる
  • グナ(性質)は軽い、鋭い、細かいところまで行き渡る、などとされる
  • ヴィールヤは温める側
  • ヴィパーカは辛味

細かく行き渡る性質を持つことから、スロータス(体の通り道)の詰まりを通す文脈で名前が挙がってきました。

重く停滞しやすいカパと、未消化物のアーマを動かす方向とされ、温める性質からヴァータの養生にも登場します。

新しいものと古いもの

グッグルには、採れてからの年月で働きが変わるという考え方があります。

バーヴァプラカーシャでは、新しいものは体を養う方向に、古いものは余分なものを削る方向に働くと記されています。

同じ素材でも、熟成の度合いで使い道が変わる。

時間を素材の性質の一部とみなす、アーユルヴェーダらしい見方です。

下処理をしてから使う

グッグルは、採ったままの樹脂をそのまま使う素材ではありません。

伝統的には、ショーダナと呼ばれる下処理を経てから製剤に加えられます。

たとえばトリファラの煎じ液で煮て、不純物を取り除く方法が知られています。

名前に残る組み合わせ

グッグル製剤は、組み合わせる相手の名前を冠して呼ばれます。

製剤名主に組み合わせる素材
トリファラ・グッグルトリファラの三果と長こしょう
カイショーラ・グッグルグドゥチとトリファラ
ゴークシュラーディ・グッグルゴークシュラ
ヨーガラージャ・グッグル多くのスパイスとハーブ

名前を見れば、何と合わせて使う処方なのかがおおよそ分かる仕組みです。

使う前に知っておきたいこと

グッグルは温める力が強いため、ピッタが高まっているときには控えめにすべきとされてきました。

市販の製剤は成分の組み合わせがさまざまで、同じ名前でも中身が異なることがあります。

妊娠中・授乳中の方、持病のある方、薬を飲んでいる方は、自己判断で使わず医師や専門家に相談してください。

本項目は伝統的な考え方の紹介であり、医学的な診断・治療を目的とするものではありません。

FAQよくある質問

グッグルはどんな形で売られていますか?

樹脂そのものより、ほかのハーブと練り合わせて丸薬にした製剤として流通していることがほとんどです。製品名に〇〇グッグルとつくものが多く、組み合わせる素材によって名前が変わります。

新しいグッグルと古いグッグルは違うのですか?

古典では区別されてきました。採れたての新しいものは体を養う方向、年月を経た古いものは余分なものを削る方向に働くとされ、用途によって使い分けると説明されます。

グッグルは誰でも使えますか?

温める性質が強いため、ほてりやすい体質の方には向かない場合があるとされます。妊娠中の方、持病のある方、薬を飲んでいる方は、使う前に医師や専門家に相談してください。