瞑想は特別な状態に入ることだと思われがちですが、八支則の中では、集中の延長線上にある段階として説明されます。

集中と瞑想の違い

  • ダーラナー(集中):意識を一つの対象にとどめようとする。それるたびに戻す
  • ディヤーナ(瞑想):戻す努力が要らなくなり、意識が途切れずつながる

つまり最初は誰もがダーラナーをしているわけです。

雑念が出て戻す、という往復こそが練習であって、それを失敗と考える必要はありません。

集中から瞑想へ進む往復
1. 向ける意識を一つの対象にとどめる
2. それる雑念が出るのは自然なこと
3. 戻すこの往復こそが練習
4. つながる戻す努力が要らなくなる

始め方

瞑想を始める4つの決めごと
判断を挟まずに座るための準備
いつ朝の決まった時間と場所
座り方背骨が無理なく立てばよい
対象呼吸・音・感覚から1つ
長さタイマーで5分から

1. 時間と場所を決める

判断を挟まないほうが習慣になります。

朝の決まった時間、決まった場所。

伝統的には夜明け前のブラフマムフルタが最適とされますが、現実に合わせて構いません。

2. 座り方

背骨を無理なく立てられれば、あぐらでも椅子でも構いません。

アーサナの定義が安定していて快適であることだったのを思い出してください。

手は膝の上に、あるいはムドラーを組みます。

3. 対象を決める

意識を向ける先を1つ決めます。

  • 呼吸:鼻を通る空気の感覚
  • 音:マントラや、静かに繰り返す一語
  • 感覚:体の各部を順にたどる

4. 5分から

タイマーをかけて、5分。

終わったらすぐ立ち上がらず、少し座ったままでいます。

前後に置くとよいこと

座る前に置くとよいこと
先に呼吸法
  • ナーディショーダナを数周
  • ブラーマリーを数回
先に体を動かす
  • 体が落ち着かない日に
  • 短く動くと座りやすい

呼吸法を先に置くと入りやすくなります。

ナーディショーダナを数周、あるいはブラーマリーを数回。

詳しくは呼吸法ガイドを参照してください。

体が落ち着かないときは、先に短く体を動かすほうが座りやすくなります。

続かないときは

  • 時間を短くする:5分が長ければ3分にする
  • 場所を固定する:座る場所を決めてしまう
  • 横になる形にする:ヨガニードラなら仰向けで行えます
  • 完璧を求めない:できない日があっても翌日に戻せばよい

アーユルヴェーダから見ると

瞑想は、心の質であるグナを整える手段とされます。

瞑想が整える3つのグナ
心の質グナ
サットヴァ高める方向へ
ラジャス落ち着かなさを減らす
タマス鈍さを減らす

ヴァータの乱れとピッタの乱れに、それぞれ別の意味で用いられてきた

サットヴァを高め、ラジャス(落ち着かなさ)とタマス(鈍さ)を減らす方向に働くという位置づけです。

体質でいえば、思考が止まらないヴァータの乱れ、完璧主義が強まるピッタの乱れに、それぞれ別の意味で用いられてきました。

本記事はアーユルヴェーダという伝統医学の考え方を知識として紹介するものであり、病気の診断・治療・予防を目的としたものではありません。体調に不安がある方、治療中の方は、必ず医師などの専門家にご相談ください。