アンチエイジングで検索すると、化粧品と美容医療がほとんどです。
どれも外側からの手当てで、続けるにはお金がかかります。
アーユルヴェーダにも、若返りを扱う分野がもともとあります。
ただし、そこで見ているのは肌の表面ではありません。
見ているのは肌ではなく土台
この分野が扱うのは、消化する力と、体をつくる材料の質です。
食べたものがきちんと材料になり、最後に活力として残るかどうか。
土台を保てば見た目もついてくる、という順番で組み立てられています。
だから最初に出てくる話が、化粧品ではなく食事と睡眠になります。
活力そのものの考え方は オージャスを育てる にまとめています。
年齢で増えるのは乾きと冷え
古典は人生を3つの時期に分けて、それぞれ増えやすいものを当てています。
| 時期 | 増えやすいとされるもの | 出やすい傾向 |
|---|---|---|
| 子ども | 重さと粘り | 眠りが深い、風邪をひきやすい |
| 成人期 | 熱と鋭さ | がんばりすぎる、炎症が出やすい |
| 後半生 | 乾きと冷え | 肌も髪も乾く、眠りが浅い、予定が不規則になる |
後半生に増えるのは、乾きと冷えと不規則さだという見方です。
言われてみれば、思い当たることが多いはずです。
そして大事なのはここからで、増えたものが乾きなら、対策は油と温かさと規則正しさになります。
高い美容液を足す話にはなりません。
体質の3つの呼び名については ドーシャとは で説明しています。
台所で続けられるもの
若返りの文脈で長く使われてきた素材のうち、手に入りやすいものを並べます。
| 素材 | 伝統的な位置づけ | 向く場面 |
|---|---|---|
| ターメリック | 巡りと肌の色つやの文脈で使われてきた | 毎日の料理に少量 |
| 乾燥生姜 | 消化の火を支えるとされる | 冷えを感じる時期 |
| シナモン | 甘みがあり、温める側 | 温めた牛乳や豆乳に |
| カルダモン | 熱くしすぎずに整える | 熱がこもりやすい人 |
| アムラ | 若返りの代表とされる果実 | 続けて摂る形で |
| トリファラ | 3つの果実の配合。整える定番 | 夜に少量 |
| ごま油 | 塗る側の手当て | 乾きが気になるとき |
上から順に強い、という表ではありません。
いま足りないのが温かさなのか油分なのかで、選ぶものが変わります。
選び分けの物差しは 同じスパイスで効く人と効かない人がいる理由 にまとめました。
塗るのも同じ考え方に入る
若返りというと飲むものを思い浮かべますが、古典は塗ることも同じ枠で扱います。
ごま油で体をさする のは、乾きへの直接の手当てです。
年齢とともに増えるのが乾きだとすれば、油を使う手当てが後半生に向くのは、筋が通っています。
道具もいりません。
やらないほうがいいこと
いちばん多い失敗は、良いとされるものを一度にたくさん足すことです。
消化が追いつかないところに足したものは、材料にならずにたまる側へ回るとされます。
古典が、本格的な若返り法の前に体の掃除を置いているのも同じ理由です。
強い浄化を自己流で始めるのは勧められません。
まず1つだけ選んで、食事と睡眠の時間を揃えるほうが順番として近くなります。
まとめ
アーユルヴェーダの若返りは、見た目を若くする技術ではありません。
消化と体力の土台を保つ分野です。
年齢とともに増えるのは乾きと冷えなので、手当ては油分と温かさと規則正しさに寄ります。
高いものを足す前に、台所にあるもので続けられる形から入ってください。
- 化粧品と美容医療
- 続けるにはお金がかかる
- 消化と体力を保つ
- 台所にあるもので続ける
本記事はアーユルヴェーダの伝統的な考え方を知識として紹介するものであり、特定の食品の効果効能を示すものでも、病気の診断・治療・予防を目的としたものでもありません。持病のある方、服薬中の方、妊娠中の方は、必ず医師などの専門家にご相談ください。

