オージャスは、アーユルヴェーダで生命力の精髄とされるものです。

免疫力や活力に近い意味で語られますが、より広く、その人の輝きそのものを指す概念として使われます。

どうつくられるとされるか

食べたものはアグニ(消化力)によって順に変換され、7つの組織(ダートゥ)をつくっていきます。

食べ物 → ラサ(体液)→ ラクタ(血液)→ マーンサ(筋肉)→ メーダス(脂肪)→ アスティ(骨)→ マッジャー(骨髄)→ シュクラ(生殖組織)→ オージャス

つまりオージャスは、この長い変換をすべて経た最終産物です。途中の消化がうまくいかなければ、最後まで届かないということでもあります。

オージャスに届くまでの道のり
1. 食べ物アグニが変換を始める
2. 7つの組織ラサからシュクラまで順につくられる
3. オージャスすべてを経た最終産物

途中の消化でつまずくと、最後まで届かない

減らすとされるもの

古典では、次のようなものがオージャスを消耗させるとされます。

  • 過労、休みなく働き続けること
  • 睡眠不足、夜更かし
  • 消化しきれていない状態(アーマの蓄積)
  • 極端な食事制限、無理な断食
  • 怒り、悲しみ、不安といった心の乱れ
  • 過度な消耗(ブラフマチャリヤの項目で扱われる領域)

心の状態が並んでいるのが特徴です。

体だけの話ではないという立場が、ここに現れています。

オージャスを減らす体の側と心の側
体の側
  • 過労と睡眠不足
  • アーマの蓄積
  • 極端な食事制限
心の側
  • 怒り
  • 悲しみ
  • 不安

育てる4つの土台

オージャスを育てる4つの土台
オージャス
消化変換されなければ届かない
眠り22時までに眠る
滋養ギーや温めた牛乳
心行いそのものが若返り法

1. 消化を整える

いくら良いものを食べても、変換されなければオージャスにはなりません。

まずアグニを守ること。

詳しくはアグニとアーマにまとめています。

2. 眠る

ニドラー(睡眠)は三本柱の一つです。

22時までに眠ることが繰り返し勧められます。

実践は眠りを整えるを参照してください。

3. 滋養のあるものを摂る

伝統的にオージャスを支えるとされてきた食べものがあります。

ただし、消化力が落ちているときにこれらを重ねると逆効果とされます。

順序が大切です。

滋養のあるものを摂るタイミング
消化が先まずアグニを守る
整ったら滋養のあるものを足す
弱いとき重ねると逆効果とされる

4. 心を整える

アーチャーラ・ラサーヤナという考え方があります。

正直であること、穏やかであること、感謝すること。行いそのものが若返り法であるという立場です。

現れ方

オージャスが充実しているときは、肌や目に光があり、疲れにくく、落ち着いていて、季節の変わり目に崩れにくい。

そんな形で現れるとされます。

オージャスが充実しているときの姿
充実しているサイン
見た目肌や目に光がある
体力疲れにくい
心落ち着いている
季節変わり目に崩れにくい

数値ではなく質を見る概念なので、日々の状態を観察する目安として使うのが実用的です。

本記事はアーユルヴェーダという伝統医学の考え方を知識として紹介するものであり、病気の診断・治療・予防を目的としたものではありません。体調に不安がある方、治療中の方は、必ず医師などの専門家にご相談ください。